前半の祖母の話はしっとりとした雰囲気で良かったと思う。しかし後半の孫娘の話は、変に混乱を呼んだので残念だった。祖母の話の部分で与えた疑問を回収する大事なシーンだったと思うので、前半のようにもう少し丁寧に作り上げて欲しかった。疑問を払拭するための明瞭さも欲しい。
疑問が解けない例としては、孫娘が幼い頃唐突に言った告白「結婚するの」の部分。その告白をしたあと、孫娘はほっとしたような表情を浮かべる。これに何か意味はあったのだろうか…。子供らしい「ままごと」的な発言であったのなら、それをどこかで明瞭にして欲しかった。
あとこの孫娘は、祖母を訪れた男の人の遺伝子が入ってる孫なのだろうか。それによっても物語の味わいが変わってくると思う。血縁であって欲しいというのは個人的な感想。
これは乱暴な意見かもしれないが、孫娘のシーンがないほうが、作風のしっとりとした感じを保ててよかった気もする。孫娘のシーンからは心地よかったのに引き戻され、引き戻されたのに「なるほどそういうことか」という納得感がないというのが惜しい。あの前半に漂いまくる和な雰囲気がとても良かったので、最後のとこだけ何とか…!
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