覆面★レビュー


[7] No.07 「骸の雨に花が咲く」  Name:覆面☆レビュア Date:2008/06/21(土) 00:23 [ 返信 ]
異形の雨が降り注ぐ世界。それを打ち砕く高機動兵器『人傘』。
人傘を作る換装技師の青年は、今日も独り、ため息混じりに暗雲を見上げていた。 そして彼の傍らに『彼女』が現れる……

http://ncode.syosetu.com/n4975e/8.html


[36] RE:No.07 「骸の雨に花が咲く」  Name:覆面☆レビュア Date:2008/06/21(土) 05:21
あらすじからして異彩を放っている作品ですが、中身はもっと……でした。
こんな「雨」もアリなのか? と叫びたくなるほど、ギュインギュインの変化球です。
まだ全作品を読めていませんが、SF設定なのは多分この作品のみ。
不可思議な世界の設定だけでも、ご飯が食べられます。
面白さは設定だけではなく、ストーリーも最後まで緻密に練られています。文章も端正。堪能しました。
ガツンとクルのを読みたい方にお勧め。


[46] RE:No.07 「骸の雨に花が咲く」  Name:G3 Date:2008/06/21(土) 09:42
雨というテーマから地上に降り注ぐ異形のモノとし、それを防ぐ兵器を傘と表した発想の転換に脱帽いたします。
設定の面白さだけでなく、物語も文章も文句なく宜しい出来でした。
主人公の苦悩と、しかし、それを実行するという行動も上手く描写されておりました。
読んだ後、『彼女』の過去を詳しく知りたいというのは欲張り過ぎでしょうな。


[70] RE:No.07 「骸の雨に花が咲く」  Name:クロス・マリアン Date:2008/06/21(土) 16:32
「骸」「異形」
 粗筋にあるこれらのキーワードからホラーを連想させられたのですが、作品本文を読んで見事に(よい意味で)騙されました。
 作品の中に降る「雨」は憎々しいものですが、登場人物や、それを読んだ当方の中に降る「雨」はとても胸痛いものがあります。
 この文字数でこれだけ世界観、濃密な心情描写、物語の構成を表現出来るものなのだと感じられたのは、久々です。
 未だ感情の昂ぶりが収まらないので、支離滅裂なレビューになってしまっていたら申し訳ないです。


[74] RE:No.07 「骸の雨に花が咲く」  Name:夜明け前の猫 Date:2008/06/21(土) 18:04
読み始めておやっと思いました。なんなんだろう、これは。見慣れない単語に、不思議な世界観。引っかかりながら読み進めて、そしてそのまま最後まで読んでしまいました。世界観に引き込まれてしまいましたね。犠牲と強さと別れ。失うものはいつも痛くて、辛いものばかりですけど、そんな存在が強さをくれる。腹の底から湧き出すような勇気が込められた作品だと思いました。あの人が言った一言が、僕を強くしてくれる。そんなキャッチフレーズがぴったりな作品だと思いました。

[95] RE:No.07 「骸の雨に花が咲く」  Name:読書感想文 Date:2008/06/22(日) 01:14
 作者がSF大好きなことだけはよくわかった。
ただ、それだけの話。
 文字数から考えてこのような壮大なスケールなお話はだいぶ説明不足で書ききれてないと思う。
 発想は雨がテーマなだけによく考えられている。
 いささか、主人公が僕となってるのに違和感感じた。俺とかにしたほうがこの話にあってるような気がした。文字数を考えずに書いたら、面白い作品になっただろうと思うと惜しい。


[113] RE:No.07 「骸の雨に花が咲く」  Name:覆面☆レビュア Date:2008/06/22(日) 20:52
重厚な世界観を表すために、説明文がやや多いものの、その魅力的な設定のおかげで気にならなくなっている秀作。
むしろ5000文字という決して多くはない文字数で、数万文字に匹敵する内容を構築する、作者の文章力と構成力に、自分は強く感動した。
また、雨というお題から、これほどのSF世界を作り上げる作者の発想力にも賞賛を送りたい。
他のレビューで主人公の一人称に疑問を呈している方同様、私も当初違和感を覚えたのだが、読み進めていくうちに、主人公の一人称が何故『僕』なのか納得がいった。
主人公にとって大切な存在に対する依存性、それによる精神的成長の停滞を表現しているのではないかと、私は思う。
しかしこの作品、独自の単語や専門用語の多用は読み手を選ぶため、万人受けはしないだろう。逆にSFを好み、また切ない雰囲気を好む読み手には、強くお勧めできる。
しいて残念な点を述べるのならば、この作品が短編であるということだ。
願わくば、この短編だけにとどまらず、今後もこの世界で作品を作り続けていってほしい。
私はそれほど、この世界の『これから』が気になる。


[120] RE:No.07 「骸の雨に花が咲く」  Name:QED Date:2008/06/24(火) 15:08
一見すると硬派なSF。ですが、よく読むと……

やはり硬派なSFでした。

しかし!
人傘となった彼女と主人公の関係に、私、悶えずにはいられませんでした。
ええ、いわゆる萌える設定というやつです。兵器なのにほっぺあるよ!とか突っ込みながら悶えてました。
すみません、話が脱線しましたね。
私は「その関係」を、作者が意図的に選択したのではないかと思ってます。私のような人間をつぼにはめるために。まんまとはまりましたしね。
ゆえに、最後のシーンで主人公の気持ちが痛いほどわかりました。
SFとしてだけでなく、ある種「恋愛もの」と見れるかもしれない、読み応えのある非常に良い作品です。ごちそうさまでした。


[123] RE:No.07 「骸の雨に花が咲く」  Name:覆面☆レビュア Date:2008/06/25(水) 13:46
SF知識は持ち合わせておらず専門用語も解らなかったが、何がなされているのかはイメージとしてよく解った。少ない文字数で世界観をここまで疑問なく伝えたのは素晴らしいと思う。が、雨月が殺人を犯した理由というのが出てこず、最後はもやっとした不燃感が残った。「僕のせい」という思いの矛先を、読者にも解らせてもらえれば、最終シーンでの主人公にもっと感情移入ができたと思う。二度読むと面白い作品だった。
それから、雨月、レイニー、ノア、ウトナピシュティム(これは気になって検索)と、雨や洪水に関する名前で一貫してたのは統一感があって良かった。鴻上は調べても解らなかったので、これにも何か雨に関する意味があったのかが気になる…。


[150] RE:No.07 「骸の雨に花が咲く」  Name:覆面★作文屋 Date:2008/06/27(金) 14:07
SFに開眼しますた(☆_☆) キラーン!!
流し読みの作文屋。普段なら世界観設定の多いSFは倦厭しがちなのでつ(´・ω・`)
今回は推理のために舐め嬲るやうに文字を追ったら…スゴスッ(*・∀・*)ノ !
おねぇタソへの想い、おねぇタソの想いはもつろん萌えまつたが(*´ω`*)
何より鮮やかなイメェジが浮かびあがる行間力はすんばらすぃものがありまつ( Д) ゜゜
ただおねぇタソが昔はガサツだったのがサミシスです(´・ω・`)
清楚でたおやかなと言われる作文屋のやうな方かと勝手に想像しておりますた(つД`)

壮大な長編に登場する脇役開発長の過去番外編、といった感じも受け、この世界での話を熱望する作文屋でありますm(o・ω・o)m




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