覆面★あとがき




[20] No.17 「鎖雨樋」 Name:マグロ頭 Date:2008/07/01(火) 02:33
雨の音がする。家の中、街の中、私の記憶の中。
しとしとしとしと。しとしとしとしと。
長らく降り続くこの雨に終わりはあるのだろうか。
鎖樋を伝う水の行く先。

http://ncode.syosetu.com/n4975e/18.html


[34] RE:No.17 「鎖雨樋」 Name:マグロ頭 Date:2008/07/02(水) 01:24
ええっと、あとがきを書くスペースを設けてもらったので書いてみることにします。不慣れなもので、少々困惑気味でありますが作品についてちらほら書いてみようかと思います。

まずは今回の作品のタイトルについてです。「さうとい」っていうタイトルでした。読みにくくてすみません(泣)。あの、玄関の横っちょに屋根から吊り下げてある、釣鐘を逆さに連ねたようなものです。本当は「鎖樋(くさりとい)」という名前みたいですが、調べてみると少数ながら「鎖雨樋(くさりうとい)」なんて読み方もあって結構まちまちなんだなあと驚いたのを覚えています。

さてそんな「鎖雨樋」だったわけですが、当初は児童虐待をテーマに書こうと思っていました。虐待は親から子へ、鎖樋を伝う雨水のように連鎖していくなんてのを目指そうかななんて。……重いテーマですよね。かなり暗い話になるのは目に見えていました。が、なかなか扱うのが難しく、結局書くことは出来ませんでした。正確に言うと、途中までは書いてたんですけどね。
書くのを諦めたのは、最終部。あの一気に話のスピードが上がるところでした。唸りながら話を捻り出し、次はどうしようか、最後までもう文字数がないけれどどうしようかと追い詰められていた時にふと頭に浮かんだんですね。
この主人公が、かつて家庭内暴力によって我が子を失った母親だったらどうだろうかって。
思いついてからは速く、一気にキーボードを叩いていました。ただ今度はタイトルが厄介になってしまって……。書ききって、どこにも鎖雨樋の表記がないことに気が付いたんです。もちろん文字数はオーバーしていて、新たに描写を付け加えることは困難です。削れそうなところを削り、なんとか最後にうまいこと滑り込ませることが出来てほっと胸を撫で下ろしました(投稿期限の三時間前ぐらいだったでしょうか)。

そんな今作、結果として少し言葉足らずな部分が後半に出来上がってしまったのと、テーマが変わってしまったのが少しだけ心残りといえば心残りですです。やっぱり定められた文字数の中に収めるのって難しい! うまくまとめ上げている他の作品を読んで、凄いなあと羨ましく思いました。リベンジしたいなあとちょっと闘志に火が点きそうです。

では最後に皆様へのお礼を。まず、たくさんのレビュアーの皆さんへ。温かいお言葉と的確な指摘を幾つも寄せていただき、ありがとうございました。骨身に沁みるって言いましょうか、本当に嬉しかったです。また推理掲示板の探偵の皆さん。一番最初に上げられた作者名で当てられてしまっていたので驚きました。勘って恐ろしいものだと思い知らされる体験でした。にやにやして動向をうかがわせてもらいました。そして感想をくださった方々。お言葉をこれからの自信に変えて頑張っていきたいと思います。皆さん本当にありがとうございました。

そして当企画を運営された管理人の皆様。土台のしっかりとした企画運営のお陰でこんなに素晴らしい企画になったものと存じます。駆け込み投稿してごめんなさい。そして今日までお疲れ様でした。ありがとうございました。

それではこの辺りで。マグロ頭でした。




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